<ネタバレ>パッケージに映る、雲一つない青空の下で手を広げる姿が印象的。 .. >(続きを読む)
<ネタバレ>パッケージに映る、雲一つない青空の下で手を広げる姿が印象的。このシーンだけとっても、まるで美しい絵画をずっと鑑賞しているような、質の高い映像である。ジェフリー・ラッシュをはじめ、まるで本人かと思わせるような演技の数々は非常にレベルが高く、演奏会でのピアノのシーンも群を抜いている。
ただし、エピソードは微妙。とくに前半は父親の行き過ぎた歪んだ愛情に、見ているほうも辛くなる。どんなに後半取り繕っても、こういう物語は悲劇でしかない。暴君父親の再登場で復讐が果たされるかと思いきや、それもなく淡々としている。精神を病んで自分だけの世界に閉じこもったのは、結局逃げの産物ではなかったか。ともかく、いろいろと考えさせられる。
実話に基づいた作品だと思っていたが、事実はまったく異なるらしい。それが作品中に明らかにされなかったのは残念。
《2020年8月再見》
なんと言っても俳優陣の演技力が圧巻。主人公や父親もとても演技とは思えないほど自然で素晴らしい。
独特の演出で名作の雰囲気があるが、やはりエピソードとしては物足りなさや辛さもあるのは否めない。
とはいえ、圧巻のピアノシーンは本物。精神異常や歪んだ愛情などこの作品から得られるものは多い。
親族からは映画はでっち上げとの抗議があったそうで、ざんねんなことだ。
あとこの映画に出てくる女の人はみんないい人ばかりでほっこりする笑