バックグラウンド音楽をいっさい廃した異色の作品。
単なる受 .. >(続きを読む)
バックグラウンド音楽をいっさい廃した異色の作品。
単なる受験戦争を皮肉ったものかと思いきや、
現代の家族関係の影の部分を抉り出し、社会へ問いかける深い映画となっている。
受験戦争が過熱していった時代、
いじめや希薄になった人間関係、俗物根性など「困った人たち」をストーリーにちりばめながら、
松田勇作演じる家庭教師の怪人ぶりに見るものを引き付け、シュールな笑いを誘う。
森田監督の才能を感じさせる一作。
昨今の、一方的に盛り上げるだけ盛り上げる過剰な音楽演出にうんざりしている人は見ておいて損はないと思う。