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<ネタバレ>ここ数年の間に、ここまで狂った邦画はないと思った。先日、「全身と小指」をレビューしたけれど、同じ近親相姦が題材とはいえ、この作品は強烈だった。物語は、少女が実の父親に犯され、それに気づいた母親が女として激しく嫉妬し始めるところから始まっていく。赤に塗りたくられた学校とか 、サーカスの団員や客とか、ちょっとした小道具とか、全てが奇妙だった。過激なシーンはたくさんあったけど、 私は官能的なものは全く感じなかった。映画にカムバックしたいしだ壱成がキーパーソン役で出てくるが、他の俳優さんにはこの役は無理だなというくらいの狂演で、とにかく凄い。夢と現実を行きき、最後には予想しなかった結末を迎える。個人的には、こういう奇妙な世界観は大好きだけど、軽い気持ちでは人にお薦めは出来ないなあ。