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<ネタバレ>特に何が起きるわけではないけれど、微妙な人間関係とか、言葉の綾とか、本音と建前の緊張感みたいなものを楽しめれば十分かなと。喫茶店で他者の会話を盗み聞きするような感覚でしょうか。
個人的に好きなのはケイト・ブランシェットのパート。こういう会話は本当にありそう。お互いにズレや格差のようなものを感じつつ、体面を保とうとしているところが面白い。おそらくこれは1人2役でしかあり得なかったでしょう。相手役は誰が演じてもイヤなヤツにしかならないので。
もう1つ、スティーブ・クーガンのパートもいい。いつの間にか立場が逆転し、ものすごく気まずい空気のまま終わるあたりがリアル。人間関係はこうやって壊れていくんだなということがよくわかります。
ただし、肝心のコーヒー(紅茶)はどのパートも不味そう。アメリカンな薄くて苦いだけのテイストを想起しました。モノクロの映像と、ちょっと古びた舞台設定と、いずれも素直には笑えない会話と、今ではあまり見かけない紫煙がそうさせているのかもしれません。[良:1票]