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<ネタバレ>これはもう日本映画界の最高傑作と言っていいんじゃないでしょうか。多くの方が指摘するとおり、主役2人の火花を散らすような迫真の演技がすばらしい。それに、入れ代わり立ち代わり現れる有名な役者もいい。それぞれクセのある役どころで楽しませてもらいました。颯爽と登場してあっさり消える丹波哲郎は、シリアスな全編における唯一の笑いどころでしょうか。
裁判の終盤における逆転劇はいささか弱い気がしましたが、そのあたりはもうどうでもいい感じ。徹頭徹尾悪女であり続ける桃井かおりと、弁護士としては凛としていながら私生活ではけっして浮かばれない岩下志麻を見れれば十分。しかも、最初は反目し合っていても最後は打ち解けるというパターンはよくありますが、最後までバチバチですからね。ものすごくリアルというか、重厚感があります。