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<ネタバレ>脚本的にちょっと建て付けがよろしくないなと思う点が目立つ。もうちょっとシナリオドクターが頑張るべきだった。しかし、僕があらかじめ観たかったものは一通り観ることができたし、その点について期待以上だった。
この映画の最大の山場であり感無量になるシーン、まさにあのホテルに向かうあの瞬間。低音ブアーンブアーンブアーンブアーンのあのサウンドにあわせて、あの川の空撮!クネクネ道路とトンネルと中洲!ホテルに到着してからもゆっくりゆっくりまんべんなくホテルツアー!眠りをさますかのように点灯していくライト!237室!嫌な予感!割られっぱなしの扉!斧のカメラワーク!過去のフィルム!ガラガラの館内で、身悶えしながら大興奮。まるで『ニューシネマパラダイス』の後半、廃墟となった映画館を愛しむアルフレッドと同位相。
それだけではない、ホテルに巣食うあいつやこいつまで、同窓会のノリで大暴れ!みんな揃って1つの画面に収まるなんて、夢のよう!普段仲よさそう!(ただし前回投稿のあの着ぐるみと紳士はいなかった)
去年『レディプレイヤーワン』の第2のダンジョンでも大はしゃぎだった僕にとって、ドクタースリープではラーメン二郎行ったときくらいの満腹感を得られた。コンテンツとしてのシャイニングの、なんと豊かなことか。
ラストシーンも好感がもてるんだけど、できれば、連れてくるなら、あのばあちゃんじゃなくて、あの双子ちゃんのほうがよかった。あとホテルも心なしか安っぽかった。コツコツ足音が、平台ハコウマの舞台のそれみたいだった。