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辛口です。この映画を見る人はいくつかのパターンに分かれると思います。まず「主人公を演じる浅野さんのファン」「戦場カメラマンの一ノ瀬さんに興味がある」「カンボジアという舞台に興味がある」。私はどっちかというと3番目でした。アンコールワットに行ったことがあるし、一ノ瀬さんの写真も見たことがある。戦場カメラマンの写真展にも何度か足を運んだことがあるし、報道で活躍するカメラマンに知り合いもいます。その上で感じたんですけど、主人公がまったく報道カメラマンに見えない。どうしてか、というと、カメラの構え方とか、写真を撮ってる時の体の動きとか、いろんなものがまさに「素人」にしか見えないのです。浅野さんのファンには申し訳ないが、良いテーマを扱っているだけに、かなり残念です。アンコールワットはまさに「人類の遺産」と言って良い建造物です。しかし、同じくらい素晴らしかったのが、戦場でもたくましく生きる子供たちの笑顔。戦争でいつも犠牲になるのも、一番弱い子供たち。それを伝えようとした一ノ瀬カメラマンの生き様を伝える映画だからこそ、カメラの使い方とか何気ない仕草とか、もっとプロらしく見える演技がほしかった。