オスメントを始め、役者が揃っている。構図も面白いし、ストーリ .. >(続きを読む)
オスメントを始め、役者が揃っている。構図も面白いし、ストーリーにも無理は感じない。「ペイ・フォワード」という造語をシモーネ先生の辞書と対比させ、明日を変える概念は既知のものではないことを示唆する脚本も私は巧いと感じた。結末はお涙頂戴より、キリスト教文化の人間にとって自然なものを選んだという感じ。また、この主題を「青臭い」という意見もあるだろうが、実は私はこの手の映画が好きである。青臭い人間達が世界を変えてきたのだし、これからもそうだということを私は信じているからだ。劇中で主人公達が所謂「困難な善」を行なって「ペイ・フォワード」するのを、「非現実的」とか「自分には無関係」というのは少し違っていると私は思う。映画の登場人物でもない我々が、彼らと同様のことを行う理由も必要もないのだから。もしあなたがこの映画のテーマを笑うのなら、少し考えてみて欲しい。「みんなのシネマレビュー」に、これだけのレビューがあるその訳を。あなたが何かに影響されて自分が変わった経験がおありなら、単なる自己満足だけがその理由でないことがわかるだろう。少なくとも、ご自分がレビューを読んでいるのを「非現実的」なことだとは思わないはずである。