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<ネタバレ>ヘタレがどん底まで堕ちる話だ。しかし主人公は何度つまづいても、前に進んで行く手がかりを掴んでいる。それは端から見たら呆れるような幻想だけれど。思えば「浮き雲」も「過去のない男」も、主人公たちは黙々と前だけを見て生きていた。身のうちから喜怒哀楽を見せることもなく、ただ黙々と。前二作のうっとりと微笑みたくなるラストと違って、今回監督は余韻をこちらに預ける方法に出た。それでも、「希望は自分の内側からみつける」その矢印が見えた私には、何か明るいものを感じずにはいられない。はたして彼は本当に負け犬なのだろうか。自分の心の秤が試されている気がした。[良:2票]