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<ネタバレ>いつも人物の性別を強く意識するアルモドバル映画。今回斬新過ぎる性別のクロスに驚くけれど、鑑賞してからしばらく経った今思い返すと、結局は「お母さん映画」だったんだな、としみじみ思ってしまう。虎ちゃんやマッド医師をこの世に生み出したマリリアや、我が子を眺めつつ死ぬ医師の妻の姿を通し、男はただただ狂気、女は苦しみ思い悩み続けるという図式を作る。わが子を想い続け諦めない母のために、死にものぐるいで帰還する息子がその愛の強さをいっぱいに見せて最後を締める、かなり変わった母ちゃん賛歌。良し悪しは別としても、他に誰も出来ないなあと唖然とする。バンデラスの娘役の子が、薔薇のつぼみのような愛らしさだった。