目の前で死んでしまった息子の想いを抱いて元夫を捜すマヌエラと .. >(続きを読む)
目の前で死んでしまった息子の想いを抱いて元夫を捜すマヌエラと、彼女と交流を持つ人々の話。全ての人に「母性」と「再生」の光を持たせて話を描いている。息子の死と臓器移植、男から女への性転換、エイズで命を落とす女性と出産、そして父から子どもへ受け継がれる名前…。命が循環する様子がさりげない流れの中に上手に組み込まれている。けれど、この監督の特徴なのかちょっと唐突な展開に納得がいかなかったりで、「なるほどなあ…」以上の感情が湧いてこなかった。しかし、この作品の主人公も随分酷な状況だなあ。マヌエラの繰り返される嗚咽はその度に胸が痛んだ。