「命とは、人間とはなんぞや」という、一見ありきたりに思えるテ .. >(続きを読む)
「命とは、人間とはなんぞや」という、一見ありきたりに思えるテーマが主体だが、起こった事件とは関係の無い部分を問題として掘り下げ、警察、検察、弁護士、さらに審判を下す裁判官の心情まで肉付けしたドラマには恐れ入った。ただこれはそれだけ原作にパワーがあったということで、映画の印象となるとTVの2時間サスペンスとどっこいの作品に思える。泣かせるシーンはポチポチ有り、カッコイイ男も複数出てくる。でもどうも「守りたい人は…」のくだりなんてくどすぎるし、種明かしされたそれにサスペンスの醍醐味も感じられない。ラストの銀杏並木で涙しながら「で、刑事ドラマだったんだっけか??」と軸がぶれていることにそっと気付いてしまった。惜しいな、俳優さんは好み揃いだった。