<ネタバレ>ちぎれていた親子の心の繋がりが最後には戻る。それをファンタジ .. >(続きを読む)
<ネタバレ>ちぎれていた親子の心の繋がりが最後には戻る。それをファンタジックなサイドストーリーを交えて描いています。原作があるそうで、読んでみたくなりました。一面の水仙畑、木の枝に引っかかる車、不思議で楽しい画はいくつもありましたが、映画の中で一番良かったのは、やはり息子が父のために想像力を働かせてお話を創るところですね。川の中に立つお母さんを見た瞬間、泣くのを我慢するためにぎゅうぎゅう唇を噛みしめてしまいました。その後の本当のお葬式シーンも暖かさが溢れていてステキでした。音楽も優しい物語にぴったりで胸に浸みました。でも、ですね、私のバートン作品の好きなところって、ピンクとチャコールグレーのマーブル模様のような、メルヘンのなかにブラックな要素が含まれている、明暗両方が描かれている、そこなんです。本作は全編通してアイボリー一色、とでも言いましょうか…。今回ブシェミが私には普通の人に見えてしまい、正直ビックリしました。ニヤリとできるブラックな味付けがある方が、個人的にはバートンの本領発揮のような気がしています。別のレビュワーさんがリサ・マリーの不在を残念がられていましたが、私も彼女の持つ毒気がバートン作品のひとつのポイントになっていたと思うので、とても残念です。次回作はどんな味付けになるでしょう。