映像の合間に実在の本人が出てきて「ああ、そうだよ。」なんて言 .. >(続きを読む)
映像の合間に実在の本人が出てきて「ああ、そうだよ。」なんて言うこの映画の作り方、ちょっと馴染めなくて実は苦手。それなら一貫してドキュメントとして仕上げればいいのに…、と多少苛立ちながら観ていたんですけど、やっぱりこの題材がダメダメちゃんな私には捨て置けない。まったくの日常を描き、その中の輝きや愛おしさをサラリと表現したコミック『アメリカンスプレンダー』。作品そのものの主人公の人生とダメダメな風貌にクスクス笑いを送りながらも、微かに感じる優しさや寂しさが胸に来る。強いぞエライぞすごいんだぞ、と聞き飽きたセリフで真正面から来られるよりも、こんな変化球でアメリカの側面が観られるのはいいことかもしれない。