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<ネタバレ>うわー、暗く、悲しく、後味悪く、だけどとても素敵な映画でした。ゲイと政治犯が監房の中で過ごすうちに、少しづつ心の糸を結び合う過程が描かれています。ゲイのモリーナ役、ウィリアム・ハートが特に秀逸で、落ち窪んだ目の囚人が、最後は愛のために走るレジスタンスに成り代わっていて、私にはとても美しく見えました。二人で房で語り合うシーンが多いのですが、モリーナの優しさやにじみ出てくるような悲しさが、刑務所という暗くて厳しい、硬い背景を和ませていました。二人の魂はどこに行ったのでしょうね。最後、空想の世界に旅立つバレンティノが愛しい女性と手をつなぎながらも「モリーナは?」と振り返るところがひどく印象に残っています。