つぼにはまった面白い映画でした。
構築された伝奇的未来世界 .. >(続きを読む)
つぼにはまった面白い映画でした。
構築された伝奇的未来世界の雰囲気は十分味わえるし、持って回ったところもありますが分かりにくいほどでもなく、観客次第の楽しみ方ができる自由度が売りのひとつでしょう。
様ざまなフォルムへのこだわりからエクステリア&インテリア、「サテンの夜」などクラシカルなロックの使い方まで隅ずみまで行き届いたセンス満載です。
神と宇宙人と未来人類の混在すると言う設定は国枝史郎の小説世界に通じるものがあります。伝奇ならではのストーリー進行は裏づけのない部分も含めてスムーズで、違和感なく堪能できます。
気になった点は過度に映し出される血。フランス感覚だとあれ位鮮明に赤を強調しないと生々しさが表せないのでしょうか。切断面のリアリティ等とはまた異なる象徴的な赤の描写に思えました。人種の違いなのでしょうか…
作品全体から最近の伝奇風味のSFアクションにはない骨太さを感じました。