<ネタバレ>原作を大分以前に読んだ時は「この作者にしては、面白いけど小細 .. >(続きを読む)
<ネタバレ>原作を大分以前に読んだ時は「この作者にしては、面白いけど小細工先行でいまいち」
というのが率直な感想でした。
ジーン・ハックマン演じるフィンチの主観で書かれている部分が多いので、
主演の男女より彼に感情移入してしまったり(笑)
正直、あまりにも主人公達側にご都合主義の部分が目立って、
主題の良否はともかく、「いくらなんでもありえない」と思ってしまったものでした。
(個人的には嫌煙や銃規制…特に後者には大いに賛成ですけど)
映画でもやはりご都合主義や、フィンチ側はもとより、実は彼らのやり方もかなり汚くて、
目的の為には手段を選ばず(ダスティン・ホフマンからも騙し取ろうとしたこととか)
だったりするのですが、原作終盤の小細工の弄しすぎが弱まっていて、
彼らに少しは感情移入しやすくなっていました。上手くまとまっていました。
それ以上に素晴らしかったのは配役。
ジョン・キューザック、レイチェル・ワイズという配役はいろんな意味でこれ以上ないと思われます。
2人も頭良さそうだけど美男美女過ぎず、どっちかというと地味目なところとか
(レイチェル・ワイズは美人ではあると思いますが)
そして、実はこの映画で一番見ごたえがあったのがジーン・ハックマンとダスティン・ホフマンの直接対決シーン。
動のハックマンと抑え気味で静のホフマン。
2人とも自分の役柄をわきまえていて上手い!ゾクゾクしました。
ホフマンは好みの俳優ではありませんでしたが、この映画では心底素敵だと思いました。