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<ネタバレ>特に感動を誘うような筋立てにせず、淡々と事実を展開にしたのがいい。人間が化学的に微妙なバランスの上で存在できている事を教えてくれる作品。この映画の世界には、奇跡を起こしてくれる神や運命は存在しない。ホルモンの一種であるドーパミン(その化学的挙動は今でも完全解明されていないらしい)が起こした一夏の悪戯。言ってしまえばそれだけの話。デ・ニーロもウィリアムズも、その流れに逆らおうとはせず、ただあるがままに生を営んでいく。もっとドキュメンタリー風の、語らないカメラワークであれば、満点に届いたかもしれない(「この絵で充分」とも言えるし、利益を求める商業作品としてはいいバランスだと思うけどね)。