作品の上映前、この日は初日でもないのに偶然、監督の黒木和雄 .. >(続きを読む)
作品の上映前、この日は初日でもないのに偶然、監督の黒木和雄氏が岩波ホールに来ていて、予期せぬ舞台挨拶を聞くことができました。この映画は監督さんの体験を元にした作品なんだなぁって思いました(映画の内容を仕込まずに観に行ったので)。これは戦争の映画です。でも戦闘シーンは1回も出てこない。それなのに100%戦争の映画。1945年8月の宮崎県霧島に住む少年の視点から、戦争を捉えた映画です。少年(つまり監督)の戦争に対する複雑な思いがとってもよく表されています。しっかし、この主役の少年がほんとに演技が上手いんだ・・・なんでかなと思って、上映中にチラッと売店で買ったパンフレットを見てみたら「柄本佑」と書いてありました。「あ、柄本明の息子かぁ」と納得(『偶然にも最悪な少年』にも出てましたね)。これは年配の人向けの映画なんですかね(観客も殆どご年配方でした)。そんなことないと僕は思ったんですけど・・・。ドンパチの戦争映画も確かに考えさせられることは多いですが、やっぱりこういう映画も観ないとダメですよ。とくに僕らみたいな戦争の「せ」の字も知らない若い世代が観て「戦争って怖いな」とかそういうことを感じる以前に、とにかく観ないとダメです。とってもお勧めの映画です。