町中追い駆けっこシーンでの用意周到な障害物が、わざとらしすぎ .. >(続きを読む)[良:1票]
町中追い駆けっこシーンでの用意周到な障害物が、わざとらしすぎてバカバカしく思ってしまいましたが、格闘がメインとなってくる頃には、その独特の体裁きに目が釘付けになっていました。/ドニー・イェンも最初の頃はリアルと非リアルの中間辺りの格闘スタイルで、『クライム・キーパー』を観た時に「この動きおもしろいなぁ」と思いながら観てましたが、このムエタイならではのダイナミックな動き、突進力、痛さは、そのドニーがかすむくらいのインパクト。/ここでCG・ワイヤー表現の是非を長々と語るつもりはありませんが、「手段は手段でしかない」というのはその通りです。しかしこの作品を撮るにあたって「CG・ワイヤー使わない」という手段も当然アリなわけで、例えば敵に囲まれ、その敵の肩に乗って逃げるシーンで「実はワイヤーで吊ってます」とか「飛び膝蹴りでヘルメットをバコッと割るシーンはCGです」―なんて言われたら、ここまで賛辞を受けることはなかったし、巷に溢れる凡百の格闘アクション映画の1つにしかならなかったのでは?/全て生身でやっているゆえの凄み、命張って撮っている凄みこそがこの作品を支えているのだと思いますし、私にとっては充分すぎるほど観賞に耐えうるアクションの数々でした。/観る映画の8割は香港・中国製な自分にとって、ストーリーはそんなに苦になりませんでした(笑)。ムエは、なんというか初めて上戸彩を見た時のような視点、「ん?このコかわいいのか?かわいくないのか?うん、たぶんかわいいのだろう」という、一瞬考えさせるかわいさですね。[良:1票]