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<ネタバレ>初めて観たときは相当感動したものだけれど、観返すとそんなには――という感じだった。洒落た会話というのがそんなにピンとこなくて、とくにオレンジの回想パートなんか、なにが面白いのか全然わからない。冒頭や、コードネームを決めるときに大の男が「ピンクは嫌だ!」と本気で騒ぐところは面白かったけれど。逆に、大男同士でじゃれあう場面は今観て初めて良さがわかった気がする。ブルー登場以降の息詰まる展開はやはり圧巻。
公開からそれなりの年月が経った今でもタランティーノの個性は際立っていて、ろくなエピゴーネンすら生まれていない(生まれようがない?)。強い感銘は受けなかったけれど、タラの才能の得難さをつくづく再認識した。
ていうかあの目立たないおじさん、犯罪小説家(で、元常習犯罪者)のエドワード・バンカーだったのか。代表作の『ドック・イート・ドック』に似た感触のお話だなとは思っていたが、やっぱり影響は強かったんだなーと納得した。