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<ネタバレ>作家とそのストーカーが織り成す閉鎖的な空間を描いた設定も面白いけど、やはりキャシーベイツの演技に尽きる映画とも言える。
このキャラクターであってもアカデミー賞主演女優賞を受賞できたのもうなづけられる。
時折、豹変するシーンは迫真な演技だったし、無茶苦茶な要求をするシーンも演技というより完全に成り切っていた。
一番笑ったのは、ワインをこぼされた後のジェームズカーンのがっかりした顔だったなあ。
怖さの中に多少のユーモアがあるのがこの映画の良さかと思われる。
自分の作品に二回火をつけるシーンがあるが、これが正に作家と読者の戦いと言えよう。
作家の魂である作品を気に入らないからと言って火をつけろと要求する読者と、その読者の生きがいであり、また自分を救ってくれたと感じていたミザリーという作品に、待ち焦がれたラストを書き上げた後にその復讐のために火を放つ作家…凄まじい攻防としか言いようがない。