主人公の中年男の悲哀を感じさせる風貌が何とも言えず良い。
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主人公の中年男の悲哀を感じさせる風貌が何とも言えず良い。
コミックヒーローであるはずはない強迫神経症で陰気な男が、人生を空虚に過ごしながらも、自分の人生に証をたてたいと願うことから始まる日常の中での戦い。
一番ヒーローとかけ離れた人間でもたとえオタクでも誰でも日常の中にそして人生には試練があり戦いがある。
そして誰もが「輝く」ことが出来ることを描いた作品。
陰気だと自分は思っていても、周りからは陽気と慕われていた定年の日はやはりヒーローとして輝いていたからだろうか。
特に終盤、悪役と戦うわけではないが、病魔との戦いを描いた部分は良い。
創りも最初からかなり凝っている、途中でのテレビシーンとかを当時のものを使っているのにはさすがにやられたな。
個人的には、トイレに防臭剤を置かずに潤滑油みたいなものを置いてたことで奥さんから求婚されたシーンや娘に日常の面白さを語るシーンは好きだな。
ちょっとウッディアレンの作風とも似ている気もした。