ひたすら追い詰められていくケインがとにかく悲惨で最後の最後ま .. >(続きを読む)
ひたすら追い詰められていくケインがとにかく悲惨で最後の最後まで彼に同情してしまいした。ほんの些細な出来事からアベルに憎まれ姉妹には彼のことを憎むようになっていく、ここら辺の描写が自然なのでラストで彼がアベルに卑怯な手を使っても素直な気持ちで見ていられ、頭取の席を立つときの後姿にも哀愁を感じました。逆にアベルの方は完全に悪役として見てしまいます。後半になってからの異常な執着ぶりは破局に対する彼への八つ当たりのような気がして全く同情できませんでした。しかしその分、ラストの彼のセリフには本当に泣きそうになりました。支援者の正体は古典的な小説から見るとややありきたりで前半で既にわかってしまったのですが、忘れかけた頃にきたので素直に彼に同情できました。「良き友人になれたはずなのに・・・」という彼の最後のセリフに全てが詰まっています。