見たときは素直に面白いと思いましたが、同時にあらゆる意味でバ .. >(続きを読む)
見たときは素直に面白いと思いましたが、同時にあらゆる意味でバートンの映画への愛を感じる作品でした。エド・ウッドは残念な事に才能はなかったけれども、映画への情熱と底抜けの楽観的な性格がベラ・ルゴシなどの映画仲間(制作会社以外)を惹きつけたのでしょう。しかし、物事を明るく捉える一方で落ち込んでしまうところもあるのには本当に同情してしまいます。どうせ、彼が自信作だ、と言ってもこっちには駄作だとわかっているわけだから。ルゴシの哀愁に満ちた生き様も印象的でした。「フランケンシュタインの話は私にも来ていた。」というシーンは心に響きます。映画がどんな結果になろうとも彼は親友としてエドを信頼し、励ましたのでしょう。マーティン・ランドーの演技は本当に素晴らしかったです。オーソン・ウェルズとの共演シーンも内容はどうあれ苦労人の共通する悩み、という点で非常に興味深かったです。当時のオーソン・ウェルズもある意味では本当にエドと似たもの同士だったのかもしれません。ラストで観衆を映さなかったのもムードを壊されず、好印象でした。