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<ネタバレ>映画全体としては、まあまあ楽しめたかなあ。犯人側の背景がよくわからないので、どうしてあそこまで大がかりなことをやったのかがいまいち分かりにくい。銀行家の「秘密」というのも、多少の歴史的背景がわかっていれば、たいして意外な感じもしない。もう1回どんでん返しがあるかと思っていたら、そのまま終わってしまった。印象的なシーンは、クライヴ・オーウェンと子どもがゲームについて話すシーンかな。ただ、あのシーン自体はとてもよかったけど、挿入するタイミングがちょっと早すぎて、早々に観客には犯人側が「憎むべき悪人」ではないことがわかってしまったので、冒頭の緊迫感が薄れてしまった気がする。あのシーンのおかげで、屋上で人質が殺されるシーンも「あ、フェイクだな」ってほとんどの観客が思ってしまって、デンゼル・ワシントンの怒りに共感できなくなってしまったのではないかなと思う。行き詰まる心理戦の緊迫感を最後まで持続してほしかったなあ。