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<ネタバレ>もしかしたら自分世代(40代)だと、熱狂的なファンでもなくても公開されるとなんとなく見てきた映画シリーズの筆頭が『スパイダーマン』なのかも。『スターウォーズ』はたぶん思い入れあり過ぎるし、MCUは逆に仕事やら家庭やらで忙しくてフォローする余裕がない。そんな絶妙な距離感でつきあってきたシリーズも、まさかの過去作主人公&ヴィラン勢揃いとなれば、それはそれで懐かしくもあり、気分もあがって楽しい時間でした。とくに、打ち切りによってあまりに中途半端なままだった『アメイジング・スパイダーマン』のピーターにちゃんと「救済」のチャンスを与えていたのにはウルッと来たし、ヴィランそれぞれにピーターらしい結末を用意したのも、ほかでもない「心優しい」本シリーズらしさを感じました。一方で、あまりに苦い結末は、いよいよトム・ホランド版ピーターも、親友や初恋の人と違う人生を歩みはじめ、「子ども」から「大人」への階段を上ったのだと思えば、丁寧に彼の成長を追ってきた本シリーズらしい納得のまとめ方だったと思います。それぞれの登場人物たちにちゃんとそれぞれの結末を用意し、映画会社の都合で作られてきた3つのシリーズをまとめてしまうという力技には、ただただ感心しました。一つだけ、2代目グリーン・ゴブリン(ハリー・オズボーン)をどういうふうに絡ませるのかな、というのが気になっていたのですが、ピーターの台詞で触れるだけで終わってしまったのは、ちょっと物足りなく感じました。もしかしたら問題続きのジェームズ・フランコを起用できない事情もあったのかなーなどと邪推をしてしまって若干物語に集中できなかったのは少し残念。