<ネタバレ>このシリーズの作品をまともに見たのははじめてです。
食われ .. >(続きを読む)
<ネタバレ>このシリーズの作品をまともに見たのははじめてです。
食われそうでギリギリ食われない、というのが定番の「芸」というか「ネタ」なんですね。最初からそれがやりたくて島に行ったとしか思えない。はじめのうちは、延々とそればかりやってるので、いいかげんウンザリしましたが、そのうち「そういう芸風なんだな」と割り切って笑えるようになりました。
一方、この映画には、科学倫理や生命倫理を問うような真面目な側面もある。一般的な問題として、遺伝子技術で復活させた生物は保護されるべきなのか否か。いまや絵空事とはいえない話だし、けっこうシリアスな問題だと思います。でも、「人間と恐竜の平和共存」だとか「恐竜たちの平和な暮らし」だとか言われると、いまいちピンとこない。そもそも恐竜って、たがいに食ったり食われたりしてるような生き物じゃないの? 「恐竜の平和」なんて考えたこともなかったです。そんなものあるかしら?
映画の終盤には、人間と恐竜がたがいに心を通じ合わせる『E.T.』じみた展開になってましたが、もはやファンタジーすぎてついていけません。ほぼ『のび太の恐竜』になってますよね。これこそが元祖スピルバーグの芸風ってことでしょうか。『ジョーズ』と『E.T.』をかけあわせて恐竜映画に仕立てたら、こんなふうになるのかも。