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<ネタバレ>これはもの凄いです。こうすれば面白いだろうというアイディアを全体に散りばめて、ぎゅーっと潰さずに凝縮して、たったの1時間弱にした感じの映画です。前半は「セブン・チャンス」のタイトル通りで、シャイで無表情でイケメンには程遠いキートンが、たったの半日で花嫁をゲットしなくてはならない話がメインです。知り合いの女性たち(当然7人)にフラれると、彼はあのストーン・フェイスで目に入る女性なら(中に若き日のジーン・アーサーがいるそうですが。)運転中の女性だろうが、髪カット中の女性だろうが、片っ端から声をかけ始め、ずんずん加速していきます。教会から話は反転、今度は「セブン・チャンス」を通り越して、増殖するインスタント花嫁集団(布を頭に被っただけ)から逃げまくって、走りまくって、転げ落ちる「run,run,roll down」の後半に突入します。ここからはキートンの大本領発揮、とにかく体を張った芸に唖然とするのみです。スタントは自分だけで、特撮はフィルムの早回しくらい。ギア調節できる加速っぷり、フットボール試合場でのジャンプ力、崖からのダイブ、有名な岩と転げ落ちるシーン、息も切らさず(少なくともそう見えます。)高速で走る姿はオリンピック選手どころか、ターミネーターも顔負けです。おそらく怪我をしても、あのストーン・フェイスでおくびにも出さず、最後まで芸を貫き通したと思われます。グレイト![良:1票]