アメリカン・スプレンダー 2003年 [米]のスー・ミー,スー・ユー・ブルースさんのクチコミ・感想

映画というのは普通第三者の視点から、人々の生活を見ていくものですが、この作品はそもそも第三者の視点で物事を見ている人たちを第三者の視点で描いているので、感情移入をさせない、入れ込ませないような作りになっている。その代わり、ユーモアを表現するにはうってつけのやり方だと思います。陰気で強迫神経症のユダヤ人というところはウディ・アレンにそっくり。でも、ウディはコメディアンなのでジョークを創作するから現実主義に見えてもファンタジックな要素があります。ハービーは現実をそのまま描き出すのでとてもリアルで虚飾がない。そこがいいんでしょうね。