超大作「コン・エアー」でデビュー。3作連続で興行成績が1億ド .. >(続きを読む)[良:1票]
超大作「コン・エアー」でデビュー。3作連続で興行成績が1億ドルを突破し、デビュー後数年はハリウッドの頂点にいたものの、「ブラックホーク・ダウン」の企画をリドリー・スコットに横取りされてからはパっとしないサイモン・ウェスト。そんなウェストが本格アクションの世界に帰ってきました。この映画、脚本はイマイチなのですが(殺し殺されの因果な物語であるにも関わらず、そんなドロドロを全然描けていない)、監督の手腕によってアクション映画としてはそこそこの品質を保っています。マイケル・ベイ、デビッド・フィンチャーと同じくプロパガンダ・フィルムズ出身だけあって画作りがいちいちかっこよく、些細な会話シーンであっても目を飽きさせません。アクション演出に入るとウェストの手腕全開で、迫力のある見せ場を楽しむことができます。クライマックスのアクションなどは相当に荒唐無稽なのですが、見せ方がうまいお陰で「そんなアホな」となる一歩手前で踏みとどまっています。このバランス感覚はお見事でした。本作での仕事を評価されてか、サイモン・ウェストは「エクスペンダブルズ2」の監督に抜擢。本作で披露してくれた手腕があれば、相当に面白いアクション映画に仕上げてくれるはずです。[良:1票]