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中古レーザーディスクが100円で叩き売りされてたので、思わず里親になってしまいました。『待ってたぜ!スタローン」とデカデカと書かれ、帯には名作「大脱走」よろしく数百人の囚人が脱獄しているイラスト(本筋とはまったく無関係)が入っているという素晴らしいデザインのジャケットにまずしびれてしまいました。さらにジャケットの裏には、刑務所めがけてイナヅマが走り大爆発が起こっているという景気のいいイラスト(本筋とはまったく無関係)もあるのですが、一方本編は目立ったアクションシーンもない実に地味な仕上がり。くちびるひん曲げて「ウォー!」と叫びながらマシンガンを乱射していた当時のスタさん作品の中では異色なほど質素な仕上がりで、スタファンだった私も小学校の時に一度見たきりでほとんど印象に残っていませんでした。同時期の「デッドフォール」は子供心に大好きだったんですけどね。でもあらためて見ると、当時なんでもありが許されていたスタさん作品において、本作はきちんと起承転結もあって映画として成立しているように思います。ま、あくまで80年代のスタ作品中ではという評価ではありますが、コブラやオーバー・ザ・トップなどを思えばちゃんと出来てるなと。刑務所仲間と友情を育んだり、刑務所長へのイライラが極みに達していくあたりなど、きちんと感情移入して見ることができました。ダイ・ハードや逃亡者(ハリソン・フォード版)なども手掛けたジェブ・スチュアートが脚本で加わっている功績でしょうが、スタさんならではの人間味が本作の泥臭さにはよく合ってると思います。インディ・ジョーンズやトップガンがとっくに公開されていた80年代末なのに演出や編集のセンスがやたら古いようにも思いましたが、それはそれで現在の鑑賞においては味としても感じられるし。筋肉に支配されていた80年代末には、こういうのも大作として上映されてカップルも見に来てたんだなぁと思うと、なかなか素敵な時代じゃないかと先輩方をうらやましく思います。デートでスタさんの映画を堂々と見に行けた時代があったなんて奇跡じゃないですか。スネークフライトをひとりで見に行っている自分を思うにつけ、自分は生まれる時代を間違えたなと思います。[笑:1票]