この作品が製作された70年代前半から中盤は実に多くのパニック .. >(続きを読む)
この作品が製作された70年代前半から中盤は実に多くのパニック大作映画が作られている(まぁ~パニック映画を作るとなれば必然的に大作となってしまうのだが)。例えば“大型客船の転覆”“高層ビルの大火災”“ジャンボ旅客機と小型機との衝突”等、これらの作品にはその災害の描写も凄いのだが、実に人間関係としてのストーリーも上手く描かれている為、そのストーリーに引き込まれて行く、これはある閉ざされた空間の中から“逃げる”もしくはその状況に“挑む”というテーマがあるからなのだと思う、しかし、これらの作品に対して本作品はそこのところの描写が非常に薄く、“逃げる”も“挑む”も細切れになってしまっていて、作品自体に入りこめないのである、更に“地震”というテーマを扱っている関係上その背景があまりにも広く一つの場所での出来事を集中的に見せる事が出来ないのも物語が薄くなってしまっている原因ではないかと思う。但し製作された年代を考えると、災害(地震)の見せ方や音響効果などは当時の水準以上であると感じた。逆に言うとこの映画はセンサラウンド(体感映画とでも言うべきか?)ありきのえいがなんだろうな~と感じました。