前作“2001年宇宙の旅”が哲学的あるいは芸術的作品で有るの .. >(続きを読む)
前作“2001年宇宙の旅”が哲学的あるいは芸術的作品で有るのに対し本作2010年はストーリーに重点を起き内容が判りやすくなっている。当然続編として“2001年”のような作品を作っても、2番先陣で有れば、評価され難いことは判っているし、あれはスタンリー・キューブリックだから許されたのである。その点から評価すると何も考えずに楽しめるので、これはこれで良いと思うが、2001年で見事に表現されていた無重力空間の宇宙を表現するような画像がショボイように思われた。又、地球外生物が要るような表現も、ボウマンの形を借りて表現しているがこのような手法はその後、コンタクトに使われているし、コンピュター“HAL9000”にも感情があるような表現はこの後、A.Iなど多くのSF作品で用いられている。そうかんがえると、派手さは無いが以後のSF作品に多くの影響を及ぼした作品ではないだろうか。この後原作としては、2061年、3001年と続くらしいが、20年経った今も映画化されていない(出来ない)事を考えると、いかに2001年が偉大で、その続編2010年を作った、関係者達の勇気に拍手を送りたい。