<ネタバレ>3人の名匠による、老若男女、国籍も様々な人々がそれぞれの事情 .. >(続きを読む)
<ネタバレ>3人の名匠による、老若男女、国籍も様々な人々がそれぞれの事情を抱え乗り合わせるヨーロッパを走る国際列車の車中の3つのドラマ。
僕は3話目が好きです。スコットランドからローマへ、愛するセルティックの試合を応援に行くスーパーで働く貧乏旅行の若者3人組のお話。金は無く口も悪いが気のいい3人組と、アルバニアの不法移民の家族とのチケットを巡る心の交流。厳しい設定の中に優しさが感じられるケン・ローチらしい作品でした。雑踏の中、再会する移民家族、それを見届ける3人組と駅員とローマのサポーターと。本作のラストともなるローマ駅の描写が素晴らしい。
1話目は老教授の秘書への淡い恋心を描いた作品。老教授が温かいミルクを持って席を立つラストがいいですね。2話目は少し老いの悲しさも感じる作品。それぞれの話につながりはありませんが、列車の1両目から2両目へ。そこにはつながった同じ列車でありながら全く別の顔とそれぞれの事情がある。それぞれの車両に、それぞれの味わいがある3つのドラマでした。