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<ネタバレ>まだ初々しいダスティン・ホフマンとキャサリン・ロスの魅力にS&Gの曲が見事にはまった作品。ヘンな言い方ですがアン・バンクロフトの醸し出す微妙な雰囲気もいい。
最初、ベンの役はレッドフォードに持ちかけられたそうですが、レッドフォードが蹴ったそうな。よくぞダスティンにこの役が回ってきたことと思います。
話自体は魅力を感じる作品ではないですが、二十歳そこそこで自分の人生の進むべき方向性なんてなかなか決められないと思うし、親に決められた通りの人生を歩んでいく事に迷ったり、誘惑に道を外れそうになる事もある。そんな若さゆえの迷いや葛藤が伝わってくる作品です。
有名なラストはやはり素晴らしいと思います。教会を飛び出してバスに乗り込んだ直後の満面の笑みは長くは続かず、不安げな表情でエンディングとなりますが、その表情が2人の未来を暗示する。ニューシネマのはしりの作品だと思いますが、挿入されるユーモアや音楽の使い方のセンスは、結構色んな映画を撮っていますが後に都会派とも称されるマイク・ニコルズのセンスの良さを確かに感じる作品です。[良:1票]