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<ネタバレ>17歳、ペンシルベニアからNYへの妊娠中絶のための小さな旅。
ペンシルベニアの小さな町。17歳の彼女が感じる閉塞感、家族をはじめとする人間関係など。
序盤のこうした前提を本作は本当に必要最小限にしか語らない。
必要最小限なのは台詞や音楽も。
その分、局面ごとの彼女たちの心の内、その不安感を彼女たちの表情や目で語らせる。
その演出と、それに応える2人の演技もまた素晴らしい。
全編を通して静かな作風にあって唯一たたみかけてくるのが、
NYのクリニックでの、本作の原題にもなっている4つの選択肢の質問。
答えに詰まり、感情がこみ上げてくる彼女の表情をとらえ続ける、本作の中で最も厳しいシーン。
しかし優しく彼女に問いかけ、耳を傾けるカウンセラーの姿勢や、
序盤の地元ペンシルベニアのカウンセラーの主人公に寄り添う姿勢など、
今も議論が続く重いテーマに対する作者の姿勢も印象的な問題提起の形でした。