<ネタバレ>ハンガリー出身。戦後はアメリカに移民したが、ハンガリー時代の .. >(続きを読む)
<ネタバレ>ハンガリー出身。戦後はアメリカに移民したが、ハンガリー時代の戦争犯罪の嫌疑をかけられた父と、
その弁護を担当することになった娘を主人公とする法廷サスペンスの傑作です。
多分、こういうことになるんだろうな・・・。と誰もが考えるストーリーなのですが、
誰もが考えうる真実に至るまでの父と娘の苦悩と葛藤、そして徐々に真実を浮かび上がらせていくコスタ=ガヴラスの凄味と、
非常に重く難しいテーマを扱いながらも映画としての面白さを見事に両立させてみせる、その力量に唸らされる作品です。
作品のタイトルになった、終盤のミュージックボックスの出し方、以降ラストまでのジェシカ・ラングに、
一体何者なのか。今では良き父であり祖父となっている、微妙な立ち位置にあるミューラー=スタールの微妙な演技が見事。
娘として。法律を職業とする者として。一人の人間として。ラストの決断があまりにも重い。