秀作が多い潜水艦映画ですが、その中でも最高峰に位置づけられる .. >(続きを読む)
秀作が多い潜水艦映画ですが、その中でも最高峰に位置づけられる作品です。
戦いや様々な困難に疲れ果て、汚れ、顔は無精ひげに覆われ出航前夜の酒場や出航直後とは別人のようになっていく男たち。
むせ返る汗や油の匂いが画面を通して伝わってくるかのような、恐怖感、閉塞感漂う潜水艦内の描写が凄まじい。
2時間半という長丁場ということもあるのですが、それ以上に鑑賞後はどっと疲れたような気がした。
それだけ中身の詰まった凄味のある作品であったということなのだと思います。
潜水艦映画は映画の柱とでも言うべき艦長というリーダーのキャラクターが際立つものが多いですが
本作は〝機関室の幽霊″など乗組員たちの個性を非常にうまく立たせている点も見事。
受賞には至りませんでしたが、この西ドイツ映画がアカデミー賞で6部門にノミネートされたのも快挙。
ペーターゼンの監督賞は勿論のこと、撮影や音響の分野で高い評価を得たことも納得の作品です。