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<ネタバレ>シリーズ全作を通して、寅さんには何度か結婚のチャンスがあった。本作はその代表でしょう。(後は第32作口笛を吹く寅次郎も大いなるチャンスでした)寅がフラれないという異色の作品ですが、私のお気に入りの作品の一つでもあります。八千草薫演じる千代となら寅さん、うまくいったんじゃないかなあと思うだけに少し残念ですが、もしあそこで寅が結婚を決意していればシリーズが終了していたかもしれず、後の名作も無かったかもしれないので寅さんには申し訳ないけれど良しとしましょう。この作品で一番笑ったのは旅先の旅館の隣の部屋で舎弟の登が寅さんのモノマネをしていて、それを聞いた寅のリアクションの場面です。初期の限られた作品にしか登場しませんが、この登という男、好きなんですよね。そして、この作品もそうですが、最後にとらやに手紙が届く作品が多いですよね。おなじみ、寅さんの決して上手いとはいえない字で書いた年賀状。マドンナからの手紙の時もあります。メール全盛の今、年賀状もパソコンで印刷の今に見ると心のこもった手紙はとても温かく、懐かしく、こんな何気ない一つ一つの懐かしさも時代は変わっても寅さんが愛され続ける理由の一つではないでしょうか。[良:2票]