灰とダイヤモンド 1958年 [ポーランド]のとらやさんのクチコミ・感想

ドイツが降伏し戦争は終わっても、ポーランドの民衆の闘いは終わらない。
本作製作当時はソ連が東欧諸国で影響力を持つ中、思想や映画などの文化への検閲も厳しい時代だったという。
主人公マチェクの運命はこれしかなかったのか…。ゴミの山の中で死んでいく姿で終わるラストは強烈。
これはアンジェイ・ワイダの、第2次大戦から祖国ポーランドを思い、戦った当時の若者達への鎮魂歌か。
その一方で、マチェクとバーで働く女との一夜限りのロマンスが悲しくも心に残ります。