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<ネタバレ>この映画は悲劇なのでしょうが、全然暗くない。音楽は軍隊の行進曲みたいに勇壮だし、例えば、ズボンのすそから土を捨てる有名なシーンは、誰もがニヤリとしてしまうはず。この映画にはアメリカ的なとぼけた可笑しさが満ち溢れています。これは一見ミスマッチのようにも思えます。しかし、ラスト近くで、バートレットが「自分はこんな脱走ばかりしている人生に満足だ」みたいなことを言いますが、つまりはそういうことなのだと思います。この映画に出てくるのは脱走に命を賭けた誇り高い男たちばかり。彼らを描くには、悲劇だからと言って悲しく描くのではなく、この映画のように、勇壮に、楽しげにするのが一番あっていると思います。