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<ネタバレ>昭和40年前後のエレキブームを背景にした青春学園ストーリー。主人公は高1でエレキに目覚め、バンドを組み、数々の障害を乗り越え、女の子にもモテつつ最後は学校祭での単独コンサートへと盛り上がっていく。やがて卒業も近づき東京に進学する主人公をよそにバンド仲間もそれぞれの生活に戻っていくが、最後には友情を確かめ合う、というありがちなストーリーなのだが、奇をてらった展開が少ない分だけ、誰もが過ごした青春時代へのオマージュになっており、ノスタルジーを感じさせるつくりは大林宣彦らしいといえる。メンバーの演奏も練習を重ねる度に上達していく様子をうまく表現しており、何といっても海デートの場面は昭和の時代に青春を過ごした者なら誰もが憧れる情景で印象的。しかし坊さん以外の男子が皆揃いも揃ってぼそぼそとしゃべり(だからリアルなのだが)、意表をついたカット割や時々挿入されるカメラ目線は個人的には好みではなく、終始見づらかったのが難点だった。