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<ネタバレ>ダニエル・クレイグのボンド役も板についてきた感じで、のっけから観客を釘付けにする追跡アクションはスタントも使っているとはいえ、もはや定番といった安定感。続くタイトルバックも007らしいテーマソングと映像美が展開されるなど、全編通して美しい画作りが印象的な本作。やはり映画館で鑑賞すべきだったと後悔したくらい。敵役についてもMI6を手玉にとり、M本人を標的にする大胆不敵さは迫力十分で見応えがあった一方で、そこまでやる動機にストンと落ちる描写が物足りなく少々残念。ボンドガールとのやりとりも淡泊ぎみで、こちらも物足りない感じもするが、従来のニヤけたボンドとは違う路線ということでいい方に解釈したい。50周年ということでクラッシックなボンド・カーの登場も含め、旧来のファンへのサービスも忘れずに世代交代をうまく演出できた良作だった。今後も007よ永遠に…と願いつつ、7点献上。