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映画の感想の前に、私もトニー・レオンについて語りたい。下のレビュワーの中にも語られていましたが、本当に色気という言葉の似合う男。顔はもちろんですが、背中に哀愁が漂うんですよ。甘いセリフなんかなくても仕草や立ち姿、煙草の燻らし方、語りかけるような瞳、すべてが官能的。トニーは私が理想とする「大人の男」像です。
さて、映画の方ですが、この時代背景にトニーなくして何を語る?と言える位のハマリ役。愛とか恋とかいう物語ならば、私は色気を求めます。自分がしてきたお子様恋愛とはかけ離れたロマンスの世界。前作の「花様年華」も同様、この物語もそういう世界に私を引き込ませてくれました。一人の女性を愛し、別れが来て、それでもずっとその人だけを愛している。他の女性を抱いても、愛することは簡単に出来ない。それだけ男の失恋の傷は深いものなのでしょうか? キムタクの語りから始まるこの物語、近未来小説の話がもう少し長い方がいいと言われている方もいますが、私はこの場面はもっと短く簡潔に一番最初にもってきた方がよかった気がします。 年月の流れが順を追ってないので、合間にちょこちょこ入るよりは、その方が観やすかったかなと少し思ってみました。女優さん一人一人にストーリーがあるのですが、私が特に好きだったのは、コン・リーとの物語。映画全体は、音楽・背景・衣装・カメラワーク、どこをとってもカーウァイの世界炸裂です。この映画は「花様年華」の続編という事で、確かに前作を観てからこの作品を観に行った方が、ストーリーはわかり易いと思います。私は「花様年華」の方が断然好きですが…。[良:1票]