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<ネタバレ>クサい映画です、最近のハリウッドに蔓延してるミュージシャンやソングライターの伝記映画、その悪いところを凝縮してるって感じで。たぶん、アメリカ人に三波春夫物語を見せるようなものだもの。ジョニー・キャッシュの刑務所ライブ盤のことは70年代初頭から知ってました。でも率直な気持ち「それ何?」だったわけです。カーター・ファミリー・ピッキングでおなじみのジューン・カーターと結婚したのも知ってました。で、ロザンヌ・キャッシュが娘だってのも。ボブ・ディランという存在がなければ関心持つこともなかったでしょうね。シナリオとホアキン“良純”フェニックスは死ぬほどクサいけど、腑に落ちるところだらけで、観てよかったなと思ってます。ジョニー・キャッシュって存在、日本ではカントリーの人と解釈されてますけど、ロックンロール擡頭期に低音ボーカルで出てきた(カントリーはヨーデルを基とする高音ですから)っていう出自と、グルーブ感がフィルムで再現されたことが蒙を啓いてくれれば上映のかいがあったと言えるんじゃないでしょうか。T-Bone Barnettの音楽、最高です。It ain't me, babeをデュエットシーンで使ったのは白眉でしたね。Highway 61 revisitedのフィルインもゾクゾクした。