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<ネタバレ>この映画の根底に流れるのは、主人公が惹かれる二人の女性に象徴される光と影の対比。主人公は影側の女性に流されながらも、最終的には光の側にもどってくる。これに事件の真相を探るサスペンス的要素が加わっている、というのがこの作品の簡潔な説明である。なんともありがちな話だが、ひとつだけ他とは違う部分がある。この映画では光側より影側のほうが一層魅力的なのだ。むしろ光側はひどく皮肉った描写をしているようにさえ思える。闇の部分を美しいと思う気持ちがどういう意味を持つのかは分からないが、好きなんだからしょうがない。リンチ最高。あと、主役から脇役まで演技が秀逸。役者のちょっとしたしぐさが味わい深い(ベンとかね)。ヒットした小説を映像化しているだけの日本のダメ映画とは違う。言葉では言い表せない、映画でしか表現できないことやってると思う。感性に訴えかけるっていうのはこういうことだね。