<ネタバレ>太陽の運行のショット。稲の生育や受精のショット。それら、膨大 .. >(続きを読む)
<ネタバレ>太陽の運行のショット。稲の生育や受精のショット。それら、膨大な時間と手間暇をかけた映像は生活と一体化した見事なスペクタクルである。
土器の発見から始まる遺構の発掘のエピソードなど、偶然の要素が生活=映画の中に取り込まれ、発展し、映画を豊かに形づくっていくのが凄い。
神主さんの祝詞の響きや、みねさんと呼ばれる女性の延々と続く味のあるおしゃべりがなんとも魅力的でまるで聞き飽きない。
村民が協力して演じる五巴の一揆のエピソードでは、長回しのショットで各々が拙いながらも順々に台詞を披露していく。
懸命に練習して台詞を覚えたのだろう、そうした画面には表れていない時間と努力がダイレクトに伝わってくる。
学校の校庭で学生たちの生演奏が始まると、クレーンが上昇し、出演した村民の方達が輪になって名前を名乗りながらカメラの前を歩いていく。
連帯感に満ちた、ハートフルで何とも素敵なエンディングである。