<ネタバレ>2012年と年月日までを特定しながら、吉田康弘は時代錯誤なま .. >(続きを読む)
<ネタバレ>2012年と年月日までを特定しながら、吉田康弘は時代錯誤なまでに頑なに携帯電話を登場させない。
初監督作『キトキト!』では惜しくも一箇所肝心なところで使ってしまっているが、
それ以降は確信的に禁じ手としているのは間違いない。
だから、この物語の中では海外留学はまるで今生の別れのようだ。
本田翼は手紙をしたため、福士蒼汰は駅へと海岸沿いの道路を自転車で全力疾走する。
そこに普遍的な感情と、映画の躍動を生んでいる。
陽光が差し込む江ノ電の長閑な走行と、野村周平の住む日本家屋などのレトロ感も、
ケータイ無き世界でこそ活きる。
校舎の窓から夜の花火を見る未来穂香の表情がまた素晴らしい。
RAM WIREのエンディングテーマとドラマとの相性もいい。