<ネタバレ>序盤に登場する港湾や、クライマックスの舞台となる廃ビル、
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<ネタバレ>序盤に登場する港湾や、クライマックスの舞台となる廃ビル、
そこに至るまでの岩山など、各地のロケーションが素晴らしく、
火器の物量もより派手になり『スパイダーマン』以降の傾向ともいえる
アクロバティックなアクションも様々に組み入れられているのだが、
もはやそこにサスペンスは望むべくもない。
スリルなきカウントダウンごっこであり、シューティングごっこである。
メル・ギブソンとの因縁話の弱さも、そのままドラマの弱さになっている。
いわゆる肉体派を揃えながら、またしてもひたすら顔面偏重の画面であるあたりも
スター映画のある種の弊害だろう。
かつての戦友についてのとめどのない饒舌をシルヴェスター・スタローンが
決して聞き流してはいなかったというエピソードのささやかな仕掛けの巧みさや、
「one way is better than no way」などの粋な台詞が効いて、
影を秘めた陽性のアントニオ・バンデラスが断然、儲け役である。